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Channel: 【健美家】不動産投資コラム
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「節税」をして叱られた話

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大家が税務申告をする際には、税務申告用の「 損益計算書 」だけでなく、「 キャッシュフロー 」の発想も重要になります。

不動産購入時に一括支払済みの「 建物代 」等は、耐用年数期間に渡って、「 減価償却費 」として経費算入できます。

また、青色申告で事業的規模( 5棟10室以上 )になれば、日常関連費も含めた経費でも、不動産経費に絡めて経費計上しやすくなってきます。

例えば、租税公課、損害保険料、修繕費、借入金利子、支払手数料、専従者給与、事務所関連費、光熱費、図書調査費、備消品費、旅費交通費、通信費、交際費、諸雑費等です。

キャッシュフローは厚くても、税務申告上は赤字にすることは可能なのです。

こんなことを、「 サラリーマンだからこそ『 節税大家さん 』で儲けなさい! 」という本に書いて2008年に出版したところ、周囲からたくさんのお叱りの言葉を頂戴しました。

「 節税だなどとけしからん!! 」
「 納税は国民の義務だ!! 」
「 非国民!! 」

そこまでいかなくても、「 そもそも赤字では、資産運用とは言えないよな~」などと随分と言われました。色々な考え方がありますから、私はそれに対して反論しようとは思いません。

「 めいっぱい稼いで、御国の為に滅私奉公するんだ!! 」
「 いっぱい納税して、高額納税者を目指すんだ!! 」

世の中には、そういう人もいて、当然だと思います。

ただ、私はこれだけはシッカリと伝えたいと思います。
それは、「 脱税 」と「 節税 」は違うということです。
「 脱税 」は違法ですが、「 節税 」は私たち国民のささやかな、そして確固たる権利です。

ただでさえ、不動産経営者は、税金を支払う機会が多いのです。

1)不動産の取得時( 印紙税、消費税、登録免許税、不動産取得税 )
2)保有時( 固定資産税・都市計画税 )
3)売却時( 印紙税、消費税、登録免許税、不動産譲渡税 )
4)贈与時( 贈与税 )
5)相続時( 相続税 )


少し考えてみただけでも、これだけのものが浮かびました。

うーん、改めて考えると、これまでどれだけ税金を支払ってきたのでしょうか・・・。やはり、手元にお金を残すためには、税金についてしっかりと勉強する必要があると、改めて思います。

税務署は、納税漏れ・不足の時は、強権を発動して、無理やり(?)おいはぎにかかりますが、過納税の時は、向こうからは何も言ってきません。

納税遅れがあると、過怠税・利子税等を徴収しますが、還付遅れがあっても、過怠金・金利は1円たりとも払いません。

※税務署のミスで損をしそうになった話については、21話22話に書きました。

それに対して、私たち大家は「 年金 」などに頼らず、自分自身の力で、自分と家族の生活を支えていこうという自立心あふれる精神の持ち主です。

そして、多額のローンを背負いながら、多くの人に住む場所を供給している大家という仕事には、社会的にも大きな意義があると、私は考えています。

というわけで、
「 支払うべきものは支払う。しかし、節税はしっかりさせてもらう!! 」
というのが、不動産投資歴26年の私の税金に対するポリシーです。

今回のコラムはちょっと、個人的な感情が交じっていつもよりエキサイトしてしまいましたが、ご容赦いただければと思います。

確定申告の準備はお早めに。

【 まとめ 】脱税と節税は違う。キャッシュフローは厚くても税務申告上赤字にすることも可能なので、しっかりと勉強して対策を練ることが大切です。


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