■ 持ち続けるつもりだった駐車場に購入希望者現る
前回のコラムで書いた僕の年金になる予定のコインパーキング用の貸地に、「 あの土地を売ってくれないか 」という青天の霹靂ともいえるオファーが入りました。
僕のコインパーキング用地は3カ所あるのですが、その中でも1軍中の1軍というか、キャプテンみたいな存在の土地に対してのオファーでした。ここを手放したら、僕の不動産投資のメンバー編成を見直さなければなりません。
しかし、もし売った場合はその金額で今のコインパーキング用地3カ所分の2億円以上もの借入を一気に返済できてしまいます。しかも、小さなビルがひとつ買えるくらいの現金が残ります。
「 予定変更&明日にでもすぐ売ろう! 」年金よりも目の前の借入チャラ。「 朝令暮改 」は僕の最も得意とするところです。
しかし、喜んだのも一瞬。冷静に計算してみると、売却後は半分を税金で支払うことになり、予定納税のことまで考えると、自由に使える現金はほぼゼロ。売却しても意味ないじゃん、ということになりました。
税金を払うためだけにその土地を買って売ることになります。そんな意味のないことに対して僕のチームのキャプテンは放出できません。
それでも、見せかけとはいえ目の前の巨額の利益の誘惑には抗えず、翌日「 売りもんじゃないよ 」という気持ちと「 高い評価なら考えなくもないよ 」という何ともいやらしい気持ちを抱えながら、購入希望者の詳しい条件を教えてほしいと仲介者である弟に伝えました。
( 弟は僕の代わりに父の跡を継ぎ、不動産会社の社長になっているのです )。
ところが、その日も次の日も相手から返事が来ないとのこと。僕は「 別にこちらから売りに出していないし・・ ・」と、なぜか負け惜しみのような何ともいえない気持ちになった後、その件は忘れることにしました。
もし、本気で欲しいのなら、全てを犠牲にしてもすぐに連絡してくるはずなので、こういう時は脈なしです。( 中には準備をしてからまた話をしてくる人もいるので何が起きるかわかりませんが・・・。さて、この先の続きはあるのか? )。
■ 指値についての僕のポリシー
しかし、この件があった日から、不動産投資モードに入ってしまった僕は止まりません。物件を探し出しました。過去の物件資料を見返していると、数年間も放置されているある物件を思い出しました。
場所は悪くないのですが、価格が高すぎる物件でした。アベノミクス前から売られていて、ここ数年は「 ナニコレ? 」と思うような金額でたくさんの不動産が買われていく中でも立派に売れ残ったほどの高価な物件です。
しかも全空。高額で全空となれば誰も買えません。銀行も普通は融資してくれないでしょう。しかし、なんとなく気になって確認したところ、「 値段交渉の余地あり 」という状況に変わっていました。
売主さんによれば、この数年間に、たくさんの訳のわからない人たちから、バカにしたような金額を提示されたけれど、全部断ったとのことでした。
しかし、「 広田さんのように、この物件を有効活用することを考えてくれる人なら、多少の値下げは考えます 」と言います。僕はすぐに友達の建築業者さんにお願いし、一緒に内見に行きました。
これから彼に数字を出してもらう間に、僕はどういうテナントさんに入ってもらうかのイメトレを繰り返し、収益を計算し、銀行さんに計画書を提出するのと同時に、売主さんに僕が出した購入希望金額の説明をできるよう準備を進めます。
普段、あまり値段交渉はしない僕ですが、今回のように少し高い物件に対してはしっかりとした根拠、数字を相手にわかるように説明・提示をして、値段交渉をすることが僕のポリシーなのです。
僕はただの指値は相手にとって失礼でしかないと考えます。その金額を提示された相手の気持ち、間に入る業者さんのことを考えます。何よりもビジネスであるからには、根拠となる数字が必要です。
僕の基準で無理ならばご縁がなかったと潔く諦めるだけです。さて、僕はこの物件を買えるのかどうか。どんな結果になるにしても2月には結論が出ていると思います。
■ ノートを書くことで前に進める
このように、僕のもとには日々、売りだったり買いだったり、不動産を取り巻く様々な出来事が訪れます。そして、普段、のんびりと過ごしている僕ですが、チャンスと見れば、全力で取り組みます。
この僕のエネルギーの源であり、道しるべになっているのが、いつも紹介しているノートです。この僕の書き続けているノートが、71冊目となりました。
昔のノートをふとした時に読み返してみると、別人が書いたようなすごいことが書いてあったり、思いがけないヒントが見つかり過去の自分に感謝したり、顔が真っ赤になるほど恥ずかしいことが書いてあったり、よくこんなにがんばっていたなと悪戦苦闘していた自分に涙したり・・・。
人生に決して遅すぎることなんてないと思いたいけれど、ノートを書く癖がもっと早くから身についていれば、どんなにすごい財産になったか。それを思うと悔しいです。
■ 健美家の新春パーティと聞いて思い出すこと
さて、1月21日( 土 )は健美家の新春パーティーです。1年前のこの会で、「 張田さんはいないのですか? 」とスタッフの方に聞いたことで、マレーシアにいる張田満さんを紹介していただきました。
そのご縁で、我が家は今年、張田さんと同じマレーシアに引っ越すことになりました。1年前には、1年後にマレーシアに移住するなんて1ミリも考えていませんでした。
今の僕は、何度目かの新しい人生を生きている気持ちです。決してお金では買えない、期待と不安でいっぱいの20代の頃のような素敵な気持ちをもう1度味わえる日々を、僕は心から楽しんでいます。
僕は、サッカーノートもシンガポール挑戦ノートもレコード買付けノートも全て、中途半端になってしまいました。だから、これからは同じような後悔を2度としたくありません。
チャンスはいつも、毎日、自分の目の前にあったのに、やらなかったのは自分。だから、過去の失敗と後悔の全てをエネルギーにして今を生きるしかありません。この先の人生をもっと面白くするためにできることを、今日も何かひとつ、積み重ねられたらいいなと思います。
前回のコラムで書いた僕の年金になる予定のコインパーキング用の貸地に、「 あの土地を売ってくれないか 」という青天の霹靂ともいえるオファーが入りました。
僕のコインパーキング用地は3カ所あるのですが、その中でも1軍中の1軍というか、キャプテンみたいな存在の土地に対してのオファーでした。ここを手放したら、僕の不動産投資のメンバー編成を見直さなければなりません。
しかし、もし売った場合はその金額で今のコインパーキング用地3カ所分の2億円以上もの借入を一気に返済できてしまいます。しかも、小さなビルがひとつ買えるくらいの現金が残ります。
「 予定変更&明日にでもすぐ売ろう! 」年金よりも目の前の借入チャラ。「 朝令暮改 」は僕の最も得意とするところです。
しかし、喜んだのも一瞬。冷静に計算してみると、売却後は半分を税金で支払うことになり、予定納税のことまで考えると、自由に使える現金はほぼゼロ。売却しても意味ないじゃん、ということになりました。
税金を払うためだけにその土地を買って売ることになります。そんな意味のないことに対して僕のチームのキャプテンは放出できません。
それでも、見せかけとはいえ目の前の巨額の利益の誘惑には抗えず、翌日「 売りもんじゃないよ 」という気持ちと「 高い評価なら考えなくもないよ 」という何ともいやらしい気持ちを抱えながら、購入希望者の詳しい条件を教えてほしいと仲介者である弟に伝えました。
( 弟は僕の代わりに父の跡を継ぎ、不動産会社の社長になっているのです )。
ところが、その日も次の日も相手から返事が来ないとのこと。僕は「 別にこちらから売りに出していないし・・ ・」と、なぜか負け惜しみのような何ともいえない気持ちになった後、その件は忘れることにしました。
もし、本気で欲しいのなら、全てを犠牲にしてもすぐに連絡してくるはずなので、こういう時は脈なしです。( 中には準備をしてからまた話をしてくる人もいるので何が起きるかわかりませんが・・・。さて、この先の続きはあるのか? )。
■ 指値についての僕のポリシー
しかし、この件があった日から、不動産投資モードに入ってしまった僕は止まりません。物件を探し出しました。過去の物件資料を見返していると、数年間も放置されているある物件を思い出しました。
場所は悪くないのですが、価格が高すぎる物件でした。アベノミクス前から売られていて、ここ数年は「 ナニコレ? 」と思うような金額でたくさんの不動産が買われていく中でも立派に売れ残ったほどの高価な物件です。
しかも全空。高額で全空となれば誰も買えません。銀行も普通は融資してくれないでしょう。しかし、なんとなく気になって確認したところ、「 値段交渉の余地あり 」という状況に変わっていました。
売主さんによれば、この数年間に、たくさんの訳のわからない人たちから、バカにしたような金額を提示されたけれど、全部断ったとのことでした。
しかし、「 広田さんのように、この物件を有効活用することを考えてくれる人なら、多少の値下げは考えます 」と言います。僕はすぐに友達の建築業者さんにお願いし、一緒に内見に行きました。
これから彼に数字を出してもらう間に、僕はどういうテナントさんに入ってもらうかのイメトレを繰り返し、収益を計算し、銀行さんに計画書を提出するのと同時に、売主さんに僕が出した購入希望金額の説明をできるよう準備を進めます。
普段、あまり値段交渉はしない僕ですが、今回のように少し高い物件に対してはしっかりとした根拠、数字を相手にわかるように説明・提示をして、値段交渉をすることが僕のポリシーなのです。
僕はただの指値は相手にとって失礼でしかないと考えます。その金額を提示された相手の気持ち、間に入る業者さんのことを考えます。何よりもビジネスであるからには、根拠となる数字が必要です。
僕の基準で無理ならばご縁がなかったと潔く諦めるだけです。さて、僕はこの物件を買えるのかどうか。どんな結果になるにしても2月には結論が出ていると思います。
■ ノートを書くことで前に進める
このように、僕のもとには日々、売りだったり買いだったり、不動産を取り巻く様々な出来事が訪れます。そして、普段、のんびりと過ごしている僕ですが、チャンスと見れば、全力で取り組みます。
この僕のエネルギーの源であり、道しるべになっているのが、いつも紹介しているノートです。この僕の書き続けているノートが、71冊目となりました。
昔のノートをふとした時に読み返してみると、別人が書いたようなすごいことが書いてあったり、思いがけないヒントが見つかり過去の自分に感謝したり、顔が真っ赤になるほど恥ずかしいことが書いてあったり、よくこんなにがんばっていたなと悪戦苦闘していた自分に涙したり・・・。
人生に決して遅すぎることなんてないと思いたいけれど、ノートを書く癖がもっと早くから身についていれば、どんなにすごい財産になったか。それを思うと悔しいです。
■ 健美家の新春パーティと聞いて思い出すこと
さて、1月21日( 土 )は健美家の新春パーティーです。1年前のこの会で、「 張田さんはいないのですか? 」とスタッフの方に聞いたことで、マレーシアにいる張田満さんを紹介していただきました。
そのご縁で、我が家は今年、張田さんと同じマレーシアに引っ越すことになりました。1年前には、1年後にマレーシアに移住するなんて1ミリも考えていませんでした。
今の僕は、何度目かの新しい人生を生きている気持ちです。決してお金では買えない、期待と不安でいっぱいの20代の頃のような素敵な気持ちをもう1度味わえる日々を、僕は心から楽しんでいます。
僕は、サッカーノートもシンガポール挑戦ノートもレコード買付けノートも全て、中途半端になってしまいました。だから、これからは同じような後悔を2度としたくありません。
チャンスはいつも、毎日、自分の目の前にあったのに、やらなかったのは自分。だから、過去の失敗と後悔の全てをエネルギーにして今を生きるしかありません。この先の人生をもっと面白くするためにできることを、今日も何かひとつ、積み重ねられたらいいなと思います。