RC一棟ものの収益物件を中古で買ったケースでは、運営後にかかる修繕費の見立てが甘いケースが多数見受けられます。なかにはほとんど想定していないケースもあったりして、悩ましいところです。
建物は、定期的に点検をして、早めに対処しているときに最もコストを抑えることができます。もちろんやりすぎは良くないのですが。このあたりは人間の体とおなじで、何か症状が見つかっても初期なら比較的容易に治るのと似ています。
タイル張りマンションでは、チラホラとタイルが剥がれ始めたころには、かなりの範囲・箇所に渡ってタイルが浮いている可能性が高くなります。画像1は、タイルをたたいて、浮いている箇所を特定しているところ。
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いくつかのタイルが剥がれ落ちてきたので急遽、建物全体を点検することとなったのです。点検の結果、タイル全体の6パーセント程度が「 落下予備軍 」でした。
こうなった原因は新築当時の工事にやり方によるところも大きいのですが、築年数も相当程度経過していますので、定期点検を行っていればもっと早く気づけたはずです。万が一でもタイルが凶器にでもなってしまったら大変です。
画像2は共用の階段部分ですが、壁が水を吸って膨れているのがわかるでしょうか?
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コンクリート内部に雨水が浸透してこのようになっているのですが、初期に発見できれば比較的安価に対応できます。しかしこれを放置していた場合、内部の鉄筋が錆びて膨張しコンクリートを押し出してひび割れを起こし、着実に建物を痛めることになります。
コンクリートは60年で中性化しますが、それで強度が下がるわけではありません。当初「 アルカリ性 」のコンクリートは、年に0.5ミリずつ中性化。鉄筋のかぶり厚( コンクリートの厚み )は3センチ。つまり60年でコンクリートの中性化が、鉄筋にまで到達するわけです。
このとき、ポリマー樹脂などで表面を厚く覆うような施工を施せば、鉄筋は保護され、まだ全然大丈夫です。しかし、こうした劣化を放置すれば、寿命はどんどん短くなっていくのです。
我が国の建物の寿命が他国に比べて極端に短いのは「 地震国だから 」でも「 木や紙で出来ているから( 木造 ) 」でもなく「 所有者の点検・メンテナンス不足 」です。
「 金がかかり寿命も短い建物 」にしてしまっているのは所有者であることも多いのです。あなたに収益をもたらす建物を大事にしてあげてください。
以下のページにはさくら事務所のホームインスペクション( 住宅診断 )の現場実例がたくさん掲載されています。
※http://www.sakurajimusyo.com/jitsurei/j.php
新築・中古、マンション・戸建、木造・RCなど、物件種別ごとにどのような建物の劣化や不具合のパターンがあるのか、ざっと眺めるだけでもわかると思いますので、よろしければ参考にしてください。
建物は、定期的に点検をして、早めに対処しているときに最もコストを抑えることができます。もちろんやりすぎは良くないのですが。このあたりは人間の体とおなじで、何か症状が見つかっても初期なら比較的容易に治るのと似ています。
タイル張りマンションでは、チラホラとタイルが剥がれ始めたころには、かなりの範囲・箇所に渡ってタイルが浮いている可能性が高くなります。画像1は、タイルをたたいて、浮いている箇所を特定しているところ。

いくつかのタイルが剥がれ落ちてきたので急遽、建物全体を点検することとなったのです。点検の結果、タイル全体の6パーセント程度が「 落下予備軍 」でした。
こうなった原因は新築当時の工事にやり方によるところも大きいのですが、築年数も相当程度経過していますので、定期点検を行っていればもっと早く気づけたはずです。万が一でもタイルが凶器にでもなってしまったら大変です。
画像2は共用の階段部分ですが、壁が水を吸って膨れているのがわかるでしょうか?

コンクリート内部に雨水が浸透してこのようになっているのですが、初期に発見できれば比較的安価に対応できます。しかしこれを放置していた場合、内部の鉄筋が錆びて膨張しコンクリートを押し出してひび割れを起こし、着実に建物を痛めることになります。
コンクリートは60年で中性化しますが、それで強度が下がるわけではありません。当初「 アルカリ性 」のコンクリートは、年に0.5ミリずつ中性化。鉄筋のかぶり厚( コンクリートの厚み )は3センチ。つまり60年でコンクリートの中性化が、鉄筋にまで到達するわけです。
このとき、ポリマー樹脂などで表面を厚く覆うような施工を施せば、鉄筋は保護され、まだ全然大丈夫です。しかし、こうした劣化を放置すれば、寿命はどんどん短くなっていくのです。
我が国の建物の寿命が他国に比べて極端に短いのは「 地震国だから 」でも「 木や紙で出来ているから( 木造 ) 」でもなく「 所有者の点検・メンテナンス不足 」です。
「 金がかかり寿命も短い建物 」にしてしまっているのは所有者であることも多いのです。あなたに収益をもたらす建物を大事にしてあげてください。
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新築・中古、マンション・戸建、木造・RCなど、物件種別ごとにどのような建物の劣化や不具合のパターンがあるのか、ざっと眺めるだけでもわかると思いますので、よろしければ参考にしてください。